2019年6月1日土曜日、念願かなって日野先生71才のライブに行ってきた。
場所が新宿だったので夜の部のみの参加だったが、
16時過ぎに着いてロビーで待っていると、
昼の部を終わったはずの日野先生が不意にひょっこりと現れてニッコリ挨拶された。
全く普段と変わらずの自然体だ。疲れている様子もみじんもない。
「こんなもんやで」とあっさり答えられ、驚いた。
東京明鏡塾の懐かしい面々とも久しぶりに会えて楽しい時間を過ごしているうちに開演。
1部は日野先生のドラムソロ。
一言で形容すると、火山からマグマや噴石、火砕流がバンバン飛び散るのを、
食い入るように見入っている感じだった。
富士山が噴火したらこんな感じだろう。
日野先生は宇宙的な大自然そのものとなり、静寂の中、生命を爆発させていた。
そのほとばしるマグマは激しくなったり、治まったり。
観客や場のエネルギーと交流し、何もかも取り込んで変幻自在だった。
原始時代、ヒトが火山の噴火を見ながら、踊って祈ってお祭りをしていたような、
そんな場であった。
どれくらい演奏されていたのだろう?
気がついたら、あっという間の約1時間?だった。
2部は一輝さんとの共演。
和太鼓、ドラムの2方向から、音の火花が激しく、
しかも奇妙にぶつかることなく、どんどん打ち上がっていた。
舞台上にきれいで華々しい花火が次々と描かれていくような感じだ。
かと思えば、一輝さんの若さあふれる荒々しい和太鼓の音を、
日野先生がドラムでひょいひょいと受け止めて返していく。
大津波や隕石の衝突があっても、
泰然と存在している宇宙の姿のようだった。
ドラムの演奏一つとっても、
たぶんビデオのスローモーションでも、
一つの腕の打ち下ろし動作で何回音を出しているのか分からないだろう。
とにかく人間業とは思われない演奏だった。
リミットを自分でかけなければ、人間の可能性に限界はない。
そんな大事なことを自分の目で見ることができた。
ライブ会場でありがちな、耳を麻痺させるような大音量の音ではなかった。
しかし音が強烈に、会場にいた大勢のみんなに響き、作用する。
そんな場を体感できて良かった。
そしてたぶん無意識に、いや無意識だからこそ、強い影響を受けて帰ってきた。
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